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『ユーザー目線による
装置開発をめざして』

多用途血液処理用装置

本ページでは「多用途血液処理用装置」が誕生するまでを紹介します。
多用途血液処理用装置とは腎臓が正常に機能しない方や、体内に有害物質が蓄積している患者さんの血液をきれいにする装置です。
『患者さんが安全に、医療従事者が安心して使用できる多用途血液処理用装置』を目標に、当社ではプロジェクトを立ち上げて開発に取り組むこととなりました。
装置開発の道のりは、数々の挑戦と苦難の連続でしたが、チームの団結力と情熱のおかげで装置を完成させることができました。
以下、その取り組みの様子を各担当者から紹介します。

Story01

『高い治療精度の装置を目指して』

開発秘話|機構(メカ)担当
K.O

設計開発

第一技術開発部 機構開発

2017年新卒入社

入社1年目から当装置の開発に携わることとなり、 先輩に指導していただきながら進めて参りました。 初めて取り扱う光学センサや精密な機構部品について、その仕組みや特性の理解を深めながら、最適な活用法について検討を重ねました。開発途中、 より良い装置とするために一から設計を見直すユニットがあり、 プロジェクトチーム一丸となって短期間で完成させました。機能評価を進め、最終的に装置として組み上げた際には大きな壁を乗り越えた感覚を得ることができました。

特に苦労したのは治療運転精度の評価です。治療精度をさらに高めるため、データ分析、精度改善のための重量測定ユニットやポンプユニット、制御システムの変更等、様々な検討や対応を行いました。 治療精度が仕様を満足するまでチームで協力し合い、トライ&エラーを繰り返し、この装置を完成することができました。

Story02

『高精度な計測を可能とする回路を実現』

開発秘話|電気(エレキ)担当
K.N

設計開発

第一技術開発部 電子技術開発

2016年新卒入社

EMC試験時に基準値を超える放射ノイズが検出され、解決する必要がありました。回路設計の見直しやシールド材の選定を何度も繰り返し、最終的にチーム全員の知恵と努力が結集して基準をクリアできたときは、大きな達成感を味わうことができました。

重量計は当装置の性能を左右する重要なユニットであり、安定性を確立する必要がありました。温度変化などによるバラつきを最小限にするために、材料選定や構造設計に細心の注意を払い、さまざまな環境下での試験を繰り返し、最終的に高精度な計測を可能とする回路を実現できました。 これらの課題を乗り越えることで、技術力の向上だけでなく、チームワークの重要性も再認識しました。この達成感と仲間との絆の深まりは、私にとってかけがえのない財産です。

Story03

『革新的なアルゴリズムを開発』

開発秘話|ソフトウェア設計担当
G.S

設計開発

第一技術開発部 電子技術開発

2023年新卒入社

より良い装置とするためにさらなるポンプの流量精度向上を行う必要がありました。新たなアプローチ方法を模索し、機械学習を活用したポンプ流量補正アルゴリズムの開発に挑戦しました。機械学習を習得するためにPythonを一から学び、先輩の指導もあり、革新的なアルゴリズムを開発し、問題を解決することができました。この経験は、技術的成果だけでなく、チームワークの重要性と継続的学習の必要性を実感することができました。

医療機器の開発は、技術的挑戦に加え、厳しい規制や品質基準との闘いでもあります。しかし、困難を乗り越えた先にある患者さんや医療従事者の笑顔を思うと、全ての苦労が報われます。この経験を通じて、技術者として大きく成長することができました。人々の生活に直接貢献できるこの仕事に、深い誇りと情熱を感じています。

『革新的な装置開発への挑戦は続く』

チームで協力し合い、励まし合うことで、たくさんの困難を乗り越えながら装置開発を行えたことは、私たちの大切な財産です。
これからも、より良い装置をお客様にご提供するために、技術の進歩と共に変化する市場ニーズに柔軟に対応しながら、努力を惜しまず、新たな挑戦を続け、革新的な装置開発を目指します。